こんばんは。
心理カウンセラーの関野彩子です🌿
このたびの熊本地震で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
また、お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、ご遺族の皆さまへ深くお悔やみ申し上げます。
突然、大切な人を失うこと。
住み慣れた場所を離れなければならないこと。
当たり前だった日常が、一瞬で変わってしまうこと。
その悲しみや不安は、簡単に言葉では表せません。
災害の記憶は年月とともに風化していくように見えても、その時に負った心の傷や、大切な人への想いが消えることはありません。
だから私は、「震災は終わっても、心の復興には終わりがない」と感じています。
東日本大震災が起きた日、私は仕事中でした。
職場で棚卸しをしていた時、突然大きな揺れが始まりました。
危険を感じて外へ避難した瞬間、真っ先に頭に浮かんだのは、遠足で山へ出かけていた保育園児の娘のことでした。
何度電話をかけても回線はつながらず、中学生だった息子のことも含め、不安で胸がいっぱいだったことを今でも覚えています。
その後は余震が続き、計画停電や物資不足、スーパーには長い列ができました。
あの日を経験して、私は改めて気づきました。
家族がいること。
帰る場所があること。
いつもの毎日を過ごせること。
それは決して当たり前ではないということです。
災害が奪うものは、命だけではありません。
家、仕事、思い出、大切な人との時間、安心して眠れる毎日、そして未来への希望。
大切なものを一度に失った時、人は深い悲しみや喪失感、絶望感、無力感、恐怖を抱きます。
そして、
「あの時こうしていれば…」
「なぜ自分だけ助かったのだろう…」
と、自分を責め続けてしまう方もいます。
誰のせいでもないと頭では分かっていても、その思いから抜け出せないことがあります。
でも、そのような気持ちが生まれることは、決して特別なことではありません。
大切なものを失った時に起こる、とても自然な心の反応なのです。
悲しみには、その人だけの時間があります。
無理に忘れようとしなくてもいい。
無理に前を向こうとしなくてもいい。
その人の歩幅で、一歩ずつ歩んでいけばいいのではないかと、私は感じています。
だからこそ、私から二つお願いがあります。
一つ目は、大切なものを失った方へ、安易に「頑張って」と言わないでほしいということです。
もちろん、その言葉には「元気になってほしい」という優しさがあります。
でも、深い悲しみの中にいる人には、まず悲しむ時間が必要です。
励ますことよりも、
「話を聴くこと」
「そばにいること」
「その人の気持ちを尊重すること」
それが何より大きな支えになることがあります。
二つ目は、自分にとって大切なものを少しだけ想像してみてください。
家族、仕事、住む場所、友人、思い出…。
もし、それらを一度に失ったら…。
その想像が、被災された方や、大きな喪失を経験した方の心に寄り添う第一歩になるかもしれません。
そして、私たちは地震の多い国で暮らしています。
だからこそ、日頃から避難場所を確認し、水や食料を備え、大切な人と「もしもの時」について話し合っておくことも大切です。
備えることは、不安になるためではありません。
自分と、大切な人の命を守るための準備です。
私は心理カウンセラーとして、多くの方の悲しみや喪失感に触れてきました。
その中で何度も感じるのは、人には悲しみと向き合いながら、自分のペースで少しずつ前へ進んでいく力があるということです。
だからこそ私は、無理に前を向かせるのではなく、その人の歩幅に合わせて寄り添える存在でありたいと思っています。
災害の記憶を風化させないこと。
そして、大切な人が今日もそばにいてくれることを当たり前と思わず、「ありがとう」を伝えられる毎日を大切にしたい。
そんな思いを胸に、これからも一人ひとりの心に寄り添い続けていきたいと思います。
熊本地震から考える、震災の記憶と心の復興
投稿日:2026/08/01
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